社歴の新しい工事会社にはご注意ください

新築工事やリノベーション工事、再生可能エネルギーの工事は多くの資金が必要です。収益事業として行う場合には、事業計画をたてて銀行に融資してもらい資金を調達することが多いと思います。そのようにして調達した資金だから、人生をかけたプロジェクトになります。だから、工事会社の選定は慎重に行う必要があるのは言うまでもありません。

しかし、気をつけていてもお金のトラブルが増えています。事業を進める資金を銀行から融資してもらうためには、工事の見積もりが必要になります。その見積もりを元に融資を実行してもらいます。貴方は、何社かに見積もりをとって一番安い会社を選ぶかもしれません。でも、その会社は本当に大丈夫でしょうか?

次のようなトラブル事例がありました。

そのオーナーさんは、何社かに見積もりをとって、一番安い工事会社を選び、その工事見積金額の7,000万円で銀行の融資を受けました。しかし、実際にはその会社の見積もりには杭工事費が含まれておらず、杭工事費800万円を追加でもらえないと工事を請けられないとその会社は言いました。銀行からは、既に融資してもらっているので、今更追加融資は難しいので、何とかオーナーさんが杭工事の半分を資金調達し、残りは工事会社が負担することになり、7,400万円で工事請負契約が締結されました。それが、トラブルへの第一歩でした。

そして、オーナーさんから着工時金の2,000万円が工事会社へ支払われ、工事が始まった途端に工事会社から契約解除の通知がオーナーさんに届きました。工事会社の言い分としては、工事の実績欲しさに安い見積もりを出したが、このままだと2,000万円赤字になるので、解除したいということでした。契約が済んでいるのにこのような勝手が許されるでしょうか?

工事会社は、その着工時金2,000万円は、返さないと言っています。工事は、始まったばかりなのに中断してしまいました。

以上の事例は、あきらかに工事会社の都合で起きたトラブルです。そして、この会社は設立されたばかりの会社でした。

しかし、弁護士によれば契約の解除は、相手の合意がなくても成立するらしいです。それを逆手にとった悪質な会社であると言わざるをえません。そのような会社は、訴えられれば、いったん会社を潰してまた新しい会社をつくります。そして、同じことを繰り返します。

逆に社歴の長い会社は、それまで続いてきた理由があります。会社を潰すようなトラブルがなかったことが裏付けられますし、少なくとも相手を騙すようなことをしてこなかった会社であると言えるでしょう。

もし、貴方が大きなプロジェクトのために工事会社を選ぶときには、ただ工事費の安い会社を選んでしまうのではなく、その会社の社歴代表者の経歴をよくお調べになって、それがはっきりしないような会社は、避けるべきかと思います。

貴方の人生をかけたプロジェクトは、このようなトラブルを避けるために、できるだけ信頼できる会社を選ぶようにしましょう。

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